コンシューマーゲーム大辞典

『燃えろ!!プロ野球』は1987年にトーセが開発したファミコン用野球ゲーム。
通称は「燃えプロ」で、リアルな演出と合成音声が特徴。
日本国内で158万本を出荷し、ジャレコの最大のヒット作。
ゲームバランスの悪さやバグ（バントホームランなど）が批判された。
投手後方の視点により、上下左右に投げ分けられる点が革新的。
プレイヤーは1人プレイ時は後攻固定で、対戦時は1Pが後攻。
音声再生には外部音声機能を使用、一部エミュレータでは音声未再現。
イベント発生時のアニメーションはスキップ不可で、リアルな表現が評価された。
大量の初期版には「ファウルの後どこに投げてもストライク」といった不具合が存在。
データ更新作業は過酷で、社員総出で徹夜作業が行われた。
操作性が劣悪で、特に守備が困難、致命的な欠陥が目立った。
1試合の所要時間は約50分で長い。
ファミコン用野球ソフトで初めてセ・リーグ・パ・リーグの全チームを収録。
開発時の仮称は『リアルベースボール ペナントレース’87』。
ジャレコの経営的判断によりデバッグが不完全なまま発売された。
リアルなグラフィックと音声合成で野球中継に近い体験が提供された。
ゲーム誌『ファミコン通信』にてゴールド殿堂入りを獲得。
後の作品では選手名を偽名にすることでクレームに対処。
『プロ野球ファミリースタジアム』と比較されることが多かった。
開発責任者の関雅行が後に独立、ヘクトを設立した。
現代でも新作がリリースされるなど、シリーズの人気が続いている。