コンシューマーゲーム大辞典

■ ゲーム内容
イワトビペンギンの「バリーくん」と仲間たちが登場する奇想系パズル。
四角形のキューブを4つ以上くっつけて消すのが基本ルール。
上からブロックが落下する“落ち物系”＋フィールドを回転できる独自システム。
ルールは単純だが、長時間プレイになる傾向。
キャラの掛け合いがあるがテンポは悪く、全体的に地味。
■ システム・攻略要素
操作：2×2のカーソルでブロックを回転。
L/Rボタンでフィールド全体を90度回転でき、逆転の発想が可能。
お邪魔ブロックは数回消さないと消滅しない。
連鎖や同時消しで高得点が狙える。
CPU戦では長期戦化しやすく、勝敗条件が分かりにくい。
モード構成：ストーリーモード／スコアチャレンジ／2P対戦。
■ 音楽・サウンド・声優
最大の特徴はKONAMI「GuitarFreaks」「DrumMania」シリーズ楽曲の大量流用。
タイトル画面で「JET WORLD」、他にも「Happy Man」「L.A. Rider」「The Endless Summer」「FIRE」などBEMANI楽曲を多数収録。
泉陸奥彦、前田尚紀、佐々木治巳らの楽曲が使用。
KONAMIの正式ライセンス表記あり（ただしマニュアル末尾に小さく記載）。
BGMは好評だが、ゲーム内容とミスマッチ。
■ 評価
レビュー平均：★2.5（2件）
好意的意見：
初心者でも連鎖が狙えるシステム。
キャラとボイスが楽しく、爽快感あり。
否定的意見：
操作性が悪くテンポが悪い。
フィールド回転ギミックが偶発的で戦略性が薄い。
BGMの使い方が唐突でゲームと噛み合わない。
読み込みが長くテンポを損なう。
■ 総評
発想はユニークだが、落ち物パズルとしての完成度は低め。
ゲーム性よりも「ギタドラBGMのライセンス使用」が最大の話題点。
PS1末期に乱発された低価格「MajorWaveシリーズ」の一作で、実験的・珍品枠に近い。
音ゲーファンにはサウンド目的で価値があるが、純粋なパズルとしては凡作。
「ヌーサイト／ラティス」は本作以外にも別作品でYMOの細野晴臣曲を使うなど、“音重視”志向のメーカー傾向が見られる。
総括（短評）
BGMは超一流、ゲームは三流。ギタドラの名曲群を合法的に収録した珍作として、今ではコレクターズアイテム的存在。