コンシューマーゲーム大辞典

2004年に発売された『Spyro: A Hero’s Tail』は、Eurocom Entertainment Softwareが開発し、Vivendi Universal Gamesが発売したプラットフォームゲーム。
本作は元々のSpyroシリーズの5作目で、全体では9作目にあたる。
プレイヤーは主人公のドラゴン、Spyroを操作し、物を集めたり、プラットフォームを飛び移ったり、敵に火を吐いたりしてドラゴン界を救う。
収集するアイテムとして、土地を腐敗させる「Dark Gems」があり、これを植えたのは追放されたドラゴンエルダー・レッド。
ミニゲームステージでは、他のキャラクター（Sparx、Hunter、Sgt. Byrd、Blink）がプレイ可能。
開発は2002年11月に始まり、2004年10月に完了、最終タイトルの決定は早期に行われた。
ゲームの目標は、前作『Enter the Dragonfly』の問題点を認識しつつ、シリーズに沿ったゲームを制作すること。
グラフィックや操作性は評価され、ダークジェム収集に伴う環境の変化が好評。
新しい能力として、 ledge grabbing（崖掴み）、壁蹴り、飛行中の角突き攻撃などが追加された。
プレイヤーは多様な環境を探索し、さまざまな敵とボスと戦う。
ボス戦は3回のヒットで倒すパターンが多く、難易度が低いため、若いプレイヤー向けとされる。
ミニゲームにおいて、複数のキャラクターが使用可能で、それぞれ固有の能力を持っている。
批評家の評価は賛否が分かれ、本作は『Enter the Dragonfly』よりも優れているとされるが、革新性が不足しているとの指摘もあった。
開発過程で、複数の技術的課題に直面しながらも、EurocomとVivendiの良好な関係が維持された。
音楽やキャラクターの声優も評価されるが、サウンドトラックに関しては外部企業に依頼された経緯がある。
総じて、子供向けの親しみやすい内容とされたが、すべての年齢層のプレイヤーに向けた魅力も含まれている。
ゲームは2004年11月に北米、ヨーロッパでリリースされた。