コンシューマーゲーム大辞典

シリーズ構成：1話完結型ホラー短編を集めた「THE DARK PICTURES」シリーズ第1弾
ゲーム内容
若者5人がダイビング旅行中、嵐をきっかけに幽霊船「メダン号」に巻き込まれる物語
舞台は第二次世界大戦時代の軍事輸送船と思われる不気味な廃船
プレイヤーは5人のキャラクターを切り替えながらストーリーを進める
船内を探索し、書類や遺留品などのアイテムから過去に起きた惨劇の真相を探る
会話や行動の選択によって人間関係や展開が変わり、誰が生き残るかが分岐する
映画のようなカメラワークと演出で、ホラー映画を操作している感覚を味わえる
1周あたり数時間程度で終わるコンパクトなボリューム
システム・攻略要素
緊張感のある場面で、タイミングよくボタンを押すQTEが多用される
心臓の鼓動に合わせてボタンを押し、物音を立てずにやり過ごすステルス的アクションが特徴
選択肢によって各キャラの性格値や好感度が変動し、その後の台詞や行動に影響する
船内に落ちている手がかりや予兆アイテムを集めることで、真相やバッドエンド回避のヒントが得られる
オンラインマルチでは2人が別々のキャラを同時間軸で操作し、互いの選択が相手側の状況にも影響する
オフライン協力「ムービーナイト」では、1本のコントローラーを最大5人で回しながら、それぞれ担当キャラで物語を進めていく
イベントやムービーのスキップができず、周回時は同じ場面を見直す必要がある
操作レスポンスが重い、移動しづらい、字幕が小さく読みにくいなど、操作性やUI面への不満が複数のレビューで指摘されている
音楽・サウンド・声優
不穏なBGMと突然の効果音で驚かせる「お化け屋敷」的なホラー演出が中心
英語音声に日本語字幕という構成で、日本語吹き替えは無し
字幕が小さく、テレビ環境によっては目が疲れるという声が多い
一部で日本語訳や字幕文の出方に違和感を覚えるというレビューもある
評価
Amazon評価は星3.8前後で、全体としては「やや好評だが粗も目立つ」位置づけ
雰囲気の良さ、驚かし主体のホラー演出、選択で結末が変わるシステムは高評価
一方で、キャラの動きの重さ、テクスチャの貼り遅れ、カクつきなど技術面の粗が指摘されている
初回でも3〜4時間ほどで終わる短めのボリュームに対し、価格が高く感じられるという不満も見られる
総評
「ホラー映画を自分の選択で動かす」タイプのシネマティックホラーとしては良く出来ており、1〜2周なら十分楽しめる作品
長時間遊ぶゲームというより、短時間のホラー体験や友達とのお化け屋敷感覚のマルチプレイを楽しみたい人向けで、ボリュームや操作性を重視する人には合わない場合もある